コロナで外出自粛の時代になって、
インドアが退屈に思う瞬間があるが、
学生時代の寮生だった時なんて部屋で過ごすのが楽しすぎて余裕だった。
生き物が好きで、メダカを飼っていた。夏頃にホームセンターで手に入れ、卒業を期に放流。狭い水槽でごめんね、縄張り争いで死んでいくメダカはもう見たくないよ。
晴れの日の寮窓風景。学校は特定されてもわたしはなにも困らない。それにしても、鳥取の春はとにかく広大で美しい。この人生の主人公はわたしだ。
秋の自然を楽しむには、無邪気なこころが大切だった。しかし中途半端は良くない。トカゲも落ち葉も体に擦り付ける。デートスポットはがんばって絞っても500選かな。
冬は勉強の季節だった。コーラを飲みながらは良くない。だけど友達の部屋に遊びに行ってワイワイやるのは良い。誰が来るのもお構いなしと言っているかのように、壁にはイヤらしいポスターが並ぶ。
わたしの部屋の壁には界王神がいる。寮部屋の歴代壁画にまたあらたな1ページを刻んだ。
たまの息抜きぐらいは許してくれよゲンガー先生。自称3Dプリンタのプロだった。
どろどろに沸騰したプラスチックはとろけて形を変える。
駅前のスーパーホテルで清掃のバイトを1年間ほどしていた。バイトの給料よりかは、朝食ブッフェの余り物が嬉しい。ゴミ袋にパンやチキンナゲットを入れて渡してくるベテランおばちゃん、まだ健在だろうか。
客が冷凍庫に忘れていったチョコモナカジャンボを掃除しながら食い漁ったのは多分一生忘れられない思い出だろう。
ホテルを退職してからは、スーパーでバイトをしていた。
だからスーパーで働くと夜の寮食に間に合わない。しかし、いまみても夕食画像は汚い。
スーパーの惣菜は、唐揚げや豆腐やひじきの和物が旨い。
寮は禁酒だった。
お菓子作りにも精を出す。土曜の夕方にみんなで食べるみかん飴はほっぺが落ちるほど旨い。
テニス部はとても楽しいグループだった。寮生はいつでも好きな時にテニスできて楽しい。ムカデが出てきても今更驚かない。
夜遊びも尽きない。近くの海で友達とイカ釣りを嗜む。
贅沢できなくても、コロナでショッピングモールに行けなくても、自然や少しの友達がいれば毎日バラ色になるのかもしれない。
以上